昨年末、12月20日に妻の母が他界しました。1922年6月17日生まれ、44年から48年には兵役とシベリア抑留に取られた夫の留守を引き受けて5人の子を育て、引き揚げてきた夫とともに農業に従事。97年に夫が先立ってから17年近くを黙々と生き抜いた穏やかな人でした。享年91歳、昼に突然、低体温となって入院し、見舞いの家族たちとあいさつを交わし、その夜に逝くという、潔い最期でした。
東日本大震災・福島原発事故から3年目の春を迎えて、事故の収束も、被災地の復旧・復興も、いまだしという状況が相変わらず続いています。ところがこの国の政治は、原発の再稼働やら輸出やら、集団的自衛権の合法化やら秘密保護法による国民支配やら、首相の靖国神社参拝の強行やら、きな臭い道を暴走しつつあります。
その暴走を支えるために、13年末からの年金の引き下げ、今春からの消費税の増税、日本の農業・医療・労働・産業を生贄にするTPP推進、沖縄・辺野古への新基地建設など、国民生活を隅なく犠牲にする無慈悲な施策のゴリ押しが、重大な困難と閉塞感を日本列島に蔓延させています。
しかし13年は、これらの流れに待ったをかける国民の側の反撃が大きく前進した画期的な年だったことに着目しましょう。原発ゼロ・TPP阻止・秘密保護法廃案・改憲阻止などの国民的な共同闘争が大きく広がり、これに怖れをなした為政者が「デモはテロ」との暴言を吐くまで追い詰めました。自民党政治の対極で長年にわたって辛酸をなめてきた共産党が「二大政党制」や「小選挙区制」の詐術を乗り越えて東京都議選・参議院選挙で久びさの躍進を果たしました。史上最高の得票と五輪招致の陰で金権・腐敗にまみれてきた猪瀬都知事をわずか1年で辞任に追い込みました。
この重大なせめぎあいを象徴するように、14年の春は、名護市長選と東京都知事選で明けます。
かけがえのないいのちと緑の地球を守り、人類の歴史を未来に繋いでいくのかどうかという重く厳しい問いかけを高く掲げて、いまこそ人間の歴史を拓くたたかいを、みんなのちからで繰り広げたいと、新たな気持ちで念願しています。これまでにましてお世話になると思いますが、よろしくお願いします。